タマン・アングレックの本屋

タマン・アングレックはお気に入りで、しばらく前からジャカルタに来るたびに通っていた。
地階に大きめのグラメディアがあるし、3階に本屋やCD屋がいくつもあって便利だから。ついでに言えば、3階のCanton Bayの鴨はとてもうまいし、歩きつかれたら足押しもある。やたらに高級そうなツバメの巣の専門店もあるので目の保養にもなる。
残念ながら3階の本屋は少し前にいくつか撤退してしまったが、それでもいろんな本屋が集まっていて、本やCDを探すのに便利なことには変わりない。コミック専門店のTen Comicや輸入物の大学の教科書専門店のSpektraにはあまり用がないけれど、Kidung Agungと1つ下の階のGlowはどこかひきつけられるものがある。


Kidung AgungもGlowも、このあたりの土地柄からなのか、どちらもキリスト教専門店で、本・雑誌やカセット・CDだけでなく、お祈りや装飾などに使う品々がたくさんならんでいる。
キリスト教の本や雑誌の表紙にでかでかとAllahと書いてあるのを見ると、どこか落ち着かない気分になる。そりゃあAllahは神っていう意味なんだからイスラム教だけでなくキリスト教でもAllahを使ってもいちいち騒ぎ立てるほどのことではないという思いも一方にあるけれど、でも隣のマレーシアでこのことが大きな問題になっていることを考えれば、ここで何か感想をひねり出さなければなどと思ってしまったりもする。神のことをTuhanと書いているものもあるので、ひょっとしたら出版社ごとにAllahとするかTuhanとするか傾向があるのかな、なんていちおう気にして調べてはみたものの、本の数が多いので途中であきらめた。
時節柄なのか年中置いているのかわからないが、アンパオ(赤いお年玉袋)を売っていた。アンパオにはイエスさまやマリアさまの絵が描かれていて、そのわきに漢字で「主賜平安」と書いてあった。華人は赤いお年玉袋、イスラム教徒は緑色のお年玉袋を使うというのは知っていたので、キリスト教徒はどうなのかと思っていたけれど、この店で売っていたのは華人キリスト教徒を想定したものということらしい。「主賜平安」と書くのかと感心して記念に購入。


ほかに買ったのは、
John Handol ML & Leo Nababan, Tragedi Bumi yang Terluka: & Leo Nababan, Tragedi Bumi yang Terluka: Menuntut Tanggung Jawab Agama, El-Mission Communications, 2006.
Donny Verdian, Detik-Detik Menghempas, Gradien Books, 2006.
の2冊。