2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

地域研究者は自分の社会の問題にどう関わりうるか

被災から約2週間を迎えるこの時期、被災地やその近隣地域でまだ緊急段階におかれている被災者の方々がたくさんいるなかで復興の話を始めるのはどうかという考えもあるかもしれないが、早い時期から復興の方向を考えるのは必要なことだ。 直接の被害を受けた…

サラワク州議会解散

サラワク州議会が解散された。選挙は60日以内で、4月半ばごろ。このところ補欠選挙で連邦与党側がずっと成績がいいので自信を回復してきたということもあるのだろう。 もっとも、解散自体は任期切れを前にして今月中に発表されるだろうと言われていたのでよ…

フィリピン映画『リベラシオン』

大阪アジアン映画祭で観たフィリピン映画。玉音放送を聞いても日本の降伏が信じられず、フィリピンのジャングルに籠って、1人、また1人と仲間が倒れていく中で1人だけ20年以上も生き延びた元日本兵の話。 はじまってしばらくして、あまり相性が良くない…

数えられないものを受け止める工夫を

研究者たち、特に防災や災害対応に直接かかわりがなかった人文社会系の研究者たちのあいだで、研究者としても市民としても何ができるかを考えている。それとも関連して、研究者が集まっている大学ではどのようなことを考えているのか。知り合いを通じて、そ…

『いつまでもあなたが好き好き好き』

大阪アジアン映画祭で観たシンガポール映画。『ゴーン・ショッピング』の監督の作品。途中1か所だけ除いて全編華語で話が進む。しかも、シンガポール華語ではなく台湾や大陸の中国語の雰囲気。 あらすじは略。結婚教育局(WED)という役所のようなものが出…

スマトラの復興過程の経験から

地震・津波や原発事故で大変なことになっているけれど、だからといっていろいろな活動を過剰に自粛するのはいかがなものかと思う。特に、災害関係の映画の上映を自粛するのはよい考えだとは思わない。もっとも、災害映画を観ると災害対応の参考になるとか、…

『踊れ 五虎(ウーフー)!』

大阪アジアン映画祭でマレーシア映画の『踊れ 五虎(ウーフー)』を観た。物語自体はドタバタスポ根ものということになるだろうか。 この村に伝わる60年に一度のトラ舞いをどう受け継ぐかという話。虎舞いはこの家系にしか伝えられていない。しかも寅年生ま…

『マジック&ロス』−魂でつながる「もう1つの東アジア世界」

マレーシア出身のリム・カーワイ監督の第2作。監督の製作意図は大阪アジアン映画祭のQ&Aで明らかにされて会場から驚きをもって迎えられたけれど、それはそれとして、私は別の解釈でこの作品をとても興味深く観た。以下、私の解釈による「マジック&ロス」の…

自分の持ち場で専門性を磨く

2004年のスマトラ沖地震・津波のとき、大学などでスマトラの被災地の事情を話したとき、学生たちからしばしば「自分たちに今できることは何か」と質問された。そのときに答えたことのメモ。対象は主に大学生。 自分の善意が不要と言われても受け入れる。 助…

2011東日本大震災お役立ち情報

東北地方太平洋沖地震の被災者や支援者を対象に各種情報をまとめたページ。(3月14日) japan_earthquake0311

東北地方太平洋沖地震に関する多言語情報

東北地方太平洋沖地震の発生に伴って各団体から発信された多言語情報をまとめたページ。 NPO法人多文化共生リソースセンター東海のブログ

『東京人間喜劇』

大阪アジアン映画祭の深田監督特集で『東京人間喜劇』を観た。 家族・夫婦や友人・恋人のような人間関係とは何なのか。自分自身の一部だと思っていて、離れてもいつかもとに戻ると思っているものについて、いざ離れてみるとその途端にもともと自分とは別のも…

『歓待』−アナベルの歌

映画『歓待』には、終わり近くにアナベルが歌う謎の歌が出てくる。大阪アジアン映画祭のQ&Aで深田監督が答えたところによると、ペルシャの詩人オマル・ハイヤームの詩の一部で、アナベルはそれを5つの言葉を混ぜて歌っているという。 オマル・ハイヤームの詩…

『少年少女』

大阪アジアン映画祭の1日目。シネヌーヴォという映画館で3本。天井の装飾も凝っていて、とても雰囲気のある映画館だった。製作スタッフとも身近に感じられる。 満席となった『歓待』については後で書くとして、まずは2本目の『少年少女』について。『歓待』…

『ヒアアフター』

物語自体は災害映画ではないが、インド洋津波の場面があるというので観てみた。津波のシーンは冒頭に出てきた。少し前に観た韓国の津波映画にも似たような場面があった。災害映画で津波の水に呑まれている場面を見るたびに津波の水が澄んでいて中の人や物が…

『あなたなしでは生きていけない』

国立民族学博物館(民博)のワールドシネマ。先月はヤスミン・アフマド監督のタレンタイムで450人の会場がほぼ満員だったが、今月はその半分ぐらい。 台湾人の友人からぜひ観るようにと勧められて行ったのだが、確かに観てよかった。観た後でいろいろと考え…