2016-01-01から1年間の記事一覧

シンガポール映画『Lulu the Movie』

華語題は『露露的電影』。制作はシンガポール。シンガポールで人気のテレビ番組「The Noose」のスピンオフ作品。Luluというのは主人公の名前で、日本語字幕では字数を短くするため「ルル」になるんだろうけど、「ルールー」とのばして発音している様子がかわ…

マレーシア映画『Show Me Your Love』

華語題は『大手牽小手』。制作は香港だけど、物語のほとんどがマレーシアで展開するのでマレーシア映画と呼んでしまおう。そうすると、2010年以降で(つまり『タレンタイム』以降で)お勧めしたいマレーシア映画のベスト作品。中華の親子和解もので、テイス…

マレーシア映画『Desolasi』

主人公アイマンがクアラルンプールを駆けまわる。CGを駆使して、魚が空を飛び、クアラルンプールを恐竜が走りまわる。 CGで思いがけない絵を見せるという部分と、一般にわかりにくい症状を持った人を社会にどう受け入れるかという部分と、神との関係をどう考…

マレーシア映画『Hanyut』

ジョウゼフ・コンラッド(ジョゼフ・コンラッド)の小説『オルメイヤーの阿房宮』が原作。いろんな意味でがんばってる作品。 マレーシア地域が植民地化されるより前の時期にこの地に流れ着いて、現地人の妻、地元の有力者ラジャとアラブ人商人、イギリス人た…

マレーシア映画『インターチェンジ』

2016年後半のマレーシア映画(一部シンガポール映画も)には見ごたえがあるものが多かったので忘れないうちにいくつかメモ。日本でも映画祭などで公開されるかもしれなと思うとどこまで書いていいか迷ったりもするけれど、基本的に物語の核心部分も含めて書…

舞台『Nadirah』

フェスティバル/トーキョーのアジアシリーズ vol.3のマレーシア特集で、インスタントカフェ・シアターカンパニーによる舞台『NADIRAH』を観た。シャリファ・アマニが出演している舞台だということもあるけれど、何と言ってもヤスミンの短編『Funeral』のリー…

『鳩 Pigeon』とシャリファ・アマニ

東京国際映画祭で『アジア・オムニバス映画製作シリーズ アジア三面鏡2016:リフレクションズ』を観た。フィリピン、マレーシア、カンボジアと日本が舞台の3作品。東南アジアでは過去の災いによる個人の痛手や社会の亀裂が今日も残っているとともに、人と人…

フィリピン映画「REquieme!」ほか

2015年後半から2016年前半にかけて観た映画でよかったフィリピン映画をいくつか。(何年か前の作品も混じっているのはシネマラヤのように過去の作品を上映する映画祭で観たため。) 筆頭は「REquieme!」(2012年)。タイトルはrequiem(レクイエム)にフィリ…

フィリピン映画「痛ましき謎への子守唄」

この1年間に観た映画でよかったものをいくつかメモ。1つ目はフィリピン映画の「A Lullaby to the Sorrowful Mystery」。原題は「Hele sa hiwagang hapis」で、意味は「尽きせぬ苦悩への子守唄」、言葉を補って訳すと「答えの見つからない悲しみに満ちた物語…

フィリピンの映画祭

フィリピン滞在中には通信環境の問題で書けなかったことのメモ。まずはマニラ首都圏の映画祭について、日付順に。作品紹介よりも開催情報を中心に。以下の情報は日付を含めて2015年6月〜2016年5月の情報。 6月29日〜7月7日、World Premieres Film Festival …