海外インドネシア人労働者の本

『Media TKI』の第6号が届いていた。
今月号の特集は「numpang proses」。海外出稼ぎの仲介人によっては、正規の手続きではなく他人の名義を借りたりして手続きを進める人がいて、それがTKI(海外インドネシア人労働者)にとって大きな問題のもととなっているという話。
TKIの身分証明証を発行するという話も紹介されている。


TKIがらみでこの間に見つけた本をいくつか。


Dewi Anggraeni. Dreamseekers: Indonesian Women as Domestic Workers in Asia. (Equinox. 2006.)
(香港、シンガポール、マレーシアで家事手伝いをするインドネシア人女性を対象にした調査。)


Rusdi Tagaroa & Encop Sofia. Buruh Migran Indonesia: Nencari Keadilan. (Solidaritas Perempuan.)
サウジアラビア、香港、マレーシアへの海外出稼ぎインドネシア人女性30人を対象にした調査。)


Iskandar Budiman. Dilema Buruh di Rantau: Membongkar Sistem Kerja TKI di Indonesia. (Ar-Ruzz Jogjakarta. 2004.)
(マレーシアのスランゴール州でインドネシア人労働者100人を対象にした調査。内容は、「マレーシアではTKI保護のために最低限必要な法律が整っているけれど、TKIがそのことに対する十分な知識がないことや、非合法のTKIがたくさんいることが問題。このまま放置するとTKIだけでなくマレーシア社会にも悪影響を及ぼす。解決策は、イジャーラ(イスラム式のリース契約)の概念などをもとにイスラム法にのっとってTKIに対応すること。」著者はアチェ出身のインドネシア人で、マレーシア国民大学の大学院在籍中の研究成果。)