Jing-si Cafe & Books

ちょっと遠出してジャカルタ北部のPluit地区へ。慈済(ツーチー)系のJing-si Books & Cafe訪ねた。
場所はJl. Pluit Permai RayaNo.20。道を挟んだ向かいには半分建設中のPluitのメガモールがある。


ほしかったのは慈済のインドネシア支部長という台湾人女性について書かれた評伝。マンガドゥアの本部には展示品しかなかったのでここに来てみると、探していた本のほかに慈済関連の「菩薩さま」たちの本が何冊もあった。
阮義忠・袁瑤瑤『看見菩薩身影20 劉素美』(静思文化志業、2004)
阮義忠・袁瑤瑤『看見菩薩身影25 郭再源』(静思文化志業、2006)
阮義忠・袁瑤瑤『看見菩薩身影24 黄栄年』(静思文化志業、2005)
袁瑤瑤『印尼金光集団創弁人 黄奕聰的故事』(静思文化志業、2007)
繁体字は適宜日本語の漢字に置き換えた。)


1冊目の劉素美さんがインドネシア支部長。2冊目の郭さんはPluitのこのCafe & Booksが建っている土地を慈済に提供した人。3冊目の黄さんは4冊目の黄さんの息子。4番目の黄さんは華人系財閥シナルマス(金光)の創業者で、マンガドゥアのITCにある慈済本部(とおそらくDaaiTV)の敷地を無償で提供した人。しばらく前に身近なところでスマトラ南部のパルプ工場のことが話題になり、確かその工場の所有者がシナルマスだったような記憶がある。こんなところで出会うとは妙なご縁だ。慈済はどうやらシナルマスとかなり深い関係にあるらしい。


本のほかに音楽CDやDVDもある。お勧めは、Sutra Bakti Seorang Anak(父母恩重難報経)という慈済の劇のDVDだそうだ。手話による解説つき?らしい。
この店は静かで涼しげな空間を取り巻くようにゆったりと本が並べられていて、まんなかの空いた空間でコーヒーを飲んだり談笑したりできるようになっている。訪れたときにはちょうどまんなかの空間に10人弱のイブイブ(おばさまたち)が集まって慈済の踊りの練習をしていた。


店員さんは物静かな感じの人が多いけれど、話しかけるといろいろ話してくれる。レジの女性はずいぶん流暢に華語を話すのでインドネシア人かと尋ねたところ、リアウ州のバガンアピアピの出身だと教えてくれた。はじめ「スマトラ」というので、もしかしたらメダンかもと思ってそう聞いてみると、「もっとマレーシアに近いところ」という答えが返ってきた。バガンアピアピと言えば、何週間も船で漁に出る漁民が漁から戻ったときに寝泊りする集落があるところだと聞いたことがある。あまり物質文化にまみれていないひっそりした漁村かと思っていたけれど、漁といっても収穫は魚ではなくマレーシア製品だったかもしれない。