雨降り+社会省の写真集

ついにきた。昨日の夜、零時を過ぎたころから雨が降り出して雷がバリバリなっていた。
1月2月はジャカルタは毎日雨だと聞いていたのにぜんぜん雨が降らないなあと思っていたら、スハルトがいなくなったとたんに大雨になった。新聞にも「空港一時閉鎖」とか書いてある。
今日も午前中は土砂降りで、会うはずだった人からも「目の前の道路が30センチの冠水で車がつかまらない」とキャンセルの電話。


洪水つながりということではないけれど、昨日見つけた本。
Untukmu Kami Hadir. (Direktrat Jenderal Bantuan dan Jaminan Sosial, Departemen Sosial. 2006.)
社会省が出している大型の写真集。社会省が災害にどう対応してきたかを写真入りで説明しているもので、アチェ津波ジョグジャカルタ地震だけでなく、シドアルジョの泥噴出、そしてアンボンやアチェでの紛争避難民、さらにはマレーシアからのインドネシア人労働者送還なども含まれている。
インドネシアで「bencana」(災害)が含む範囲はけっこう広いようだ。2007年国家災害対策法では、災害bencanaとは(1)自然災害、(2)社会災害、(3)科学災害の3つがあるとしている。社会災害は人為災害(人的災害)とほとんど同じで、テロや紛争、暴動など人為的に起こされるもの。科学災害は放射能漏れや老朽化などによる被害で、おそらく、人工物に関するもので、自然の摂理にはよらないが人為的に起こされるものではないものを指しているのだろうと思う。ということで、マレーシアとの関係悪化は社会災害ということになる。)


話を写真集に戻すと、被災地で崩れた建物の隣で野外で礼拝している様子とか、それでも子どもたちが明るい笑顔を見せているところとか、一般的な災害関係の写真集に載っていそうな写真もあるのだけれど、それと一緒になって、社会省の職場風景や社会省が持っている支援トラックなどの写真もたくさん載っている。社会省の活動を写真入りで紹介している本で、災害が発生すると社会省がどのように対応するかの一端をのぞくことができて興味深い。


2007年国家災害対策法は、2007年12月に刊行されたばかりの
Jimly Asshiddique. Hukum Tata Negara Darurat. (2007.)
の巻末に掲載されている。
だれか日本語に訳してくれてネット上で読めるようになることを期待。