タマン・イスマイル・マルズキの本屋

タマン・イスマイル・マルズキ(TIM)へ。映画館や劇場やプラネタリウムなど文化芸術関係の建物がいくつも並んでいる芸術コンプレックス。しばらく前に劇団態変の舞台を見たのもここだし、昨日ちょっと紹介した映画月間のイベントをやっているのもここ。
この敷地内には実にいろいろな施設があるようで、全容がなかなかつかめないのだけれど、今日の目当ては映画館の脇にある古本屋。さっそく『Majalah Film』の7号を見つけた。
No.7 (2006.12/2007.1) Identitas dalam Film?


新旧取り混ぜていろいろな本がとにかくたくさんある。古本屋かと思ったけれど、一部の本がほこりをかぶっているので古本に見えるだけかもしれない。
文化芸術関係の本が多く、ほかに民族文化に関する本もあれこれ揃っていたので、スマトラを中心にいくつか手に入れた。
C. Snouck Hurgronje. Aceh: Rakyat dan Adat Istiadatnya. (INIS, 1997).
C. Snouck Hurgronje. Gayo: Masyarakat dan Kebudayaannya Awal Abad ke-20. (Balai Pustaka, 1996).
Bruno Spina. Mitos dan Legenda Suku Mentawai. (Balai Putaka, 1981).
Agus Setiyanto. Elite Pribumi Bengkulu: Perspektif Sejarah Abad ke-19. (Balai Pustaka, 2001).
Dina F. Al Masyhur. Bapakku Arab, Ibuku Cina, Aku.... (In, 2007).
Ong Hok Ham. Riwayat Tionghoa Peranakan di Jawa, (Komunitas Bambu, 2005).
Kong Yuanzhi. Silang Budaya Tiongkok Indonesia. (BIP, 1999).
最初の本は2004年の地震津波の被災地となったアチェについて。1983/84年にオランダ語で出されたもののインドネシア語訳。「アチェ人は敬虔なイスラム教徒で好戦的」という語り方は今でもよく聞くけれど、その語り方のもとになったと言われている本。2冊目もアチェの民族の1つガヨ。3冊目は先月も地震があり、このところ地震が続き被害が出ているメンタワイ諸島。そして4冊目は2007年9月の地震で大きな被害が出たベンクル。
あとの3つは華人がらみ。「父はアラブ人、母は華人、私は・・・」というタイトルが気になったので買ってみた。本はやっぱり表紙の見た目が重要だなあと思った。


この本屋にはEvansのAmong Primitive Peoples in Borneoなんていう北ボルネオの民族や歴史についての必読書が何冊も並んでいたりして、じっくり探すと思いがけない本が見つかりそうだ。
なぜかマレーシアのDBP(国立言語出版局)で出た芸術関係の本もたくさん売られていて、こんなところでマレーシアとインドネシアの芸術交流が見られる。舞台や劇映画のVCDも売られていたけれど、ここでもマレーシアのP.ラムリー時代の劇映画とインドネシアの映画がごっちゃになって売られていた。


オーナー?はジョセリザルさんという人で、日本にも何回か招かれたことがある芸術家らしい。フィリピン出身ですかととぼけた質問をしたら、お父さまがフィリピンの国民英雄にちなんで名前をつけてくださったのだとか。今月29日と30日にTIMでジョセリザルさんが書いたミュージカルの公演があるらしい。ビートルズの曲をふんだんに使ったミュージカルだそう。
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29日はジャカルタ日本文化センターの『マス・エンダン』上映会があるので行くとしたら30日か。月末+年度末だけれど、忙しいことになりませんよう。