クマンの本屋

クマン地区の本屋へ。Jl. Kemang Rayaの通りにQB Worldとak.'sa.raがある。
どちらも売り場はけっこう広くて、英語・インドネシア語取り混ぜていろいろ興味深い本が並んでいるのだけれど、ほとんど時間がなくてどんな本が置かれているかをざざざっと眺めるだけ。


アヌアール・イブラヒムが表紙のNewsweekを手に取ったことをきっかけに、その場に居合わせたインドネシア政治学者とマレーシアの選挙の話になった。
今回のマレーシアの選挙結果について尋ねられ、大きくまとめればマレーシアの人々が州の独自性の意味を考えるようになったということではないか、それは1980年代から90年代にかけてサバやサラワクで試みられ、そのたびに連邦政府の介入でつぶされてきた州自治を強めようとする運動がマラヤ各州でもようやく理解され受け入れられたということかもしれない、そしてそれに影響を与えたものの1つがインドネシア地方分権化、特にアチェ地方自治の制度化ではないかという話をしたところ、地方分権のあり方の参照と言えば、インドネシアでは最近多くの州でイスラム法の導入が検討されており、そのためにマレーシアのクランタンやトレンガヌに視察に行っているという話を教えてもらった。
インドネシアイスラム法の施行が話題になっているのは、世俗主義に対抗するイスラム化という意味よりは、中央集権化に対して地方の独自性を求めるという意味の方が大きく、地方が独自性を発揮できるわかりやすいものとしてイスラム法が持ち出されているのであって、インドネシアイスラム法の施行はインドネシア社会のイスラム化ではなく文化社会レベルでの地方分権化と見るべきだろうということで話が盛り上がった。
マレーシアとインドネシアの関係は、国レベルでは最近どうもよろしくないが、州レベルではお互いの経験を参照しあい、それをもとにそれぞれの国内で中央政府との関係を作り直そうとしているということで、そんなところがとても興味深い。


QB Worldでは『Free Magazine』という雑誌をくれた。ジャカルタのエンターテインメント&ライフスタイルをインドネシア語で紹介する無料配布の隔週刊誌。紹介されているもののほとんどは舶来物で、ところどころ地元物も紹介されている。
手に入れた号には見開きで大きくジャワ・ジャズ・フェスティバルの記事が載っていた。1つ1つ書き留めていないけれど、このところいろいろな雑誌でジャワ・ジャズ・フェスティバルの記事を見かける。
Free Magazineはウェブサイトからもダウロードできる。
http://www.freemagz.com/