ヤスミン監督の肖像画

setiabudi2009-08-02

ヤスミン監督が亡くなってから1週間が過ぎているが、マレーシアの新聞紙上では英語紙を中心にヤスミン監督の業績をたたえ、早すぎた死を惜しむコラムが何件も書かれている。改めてヤスミン監督の影響力の大きさを知るとともに、コラムの1つに「人は生きているうちには評価されないもの」と書かれていたように、もっと前からきちんと評価する人が国内にいてもよかったのにと思う。
新聞にはヤスミン記事を好意的に取り上げた記事ばかり目立つが、雑誌はまだあまり出ていない。町で見つけた雑誌やタブロイド紙は以下の通り。
「Off the Edge」の8月号。表紙が1969年5月13日のカレンダーになっていて、もともと「5月13日事件」の特集が組まれていたところにヤスミン監督の訃報が入り、急遽1ページ記事を差し込んだのだろう。100人以上の死者を出してマレーシア史上最大の民族衝突事件となった1969年の「5月13日事件」を振り返って、それから40年経って「1つのマレーシア」に向かいつつあるマレーシアの現状を考える上では、この数年に長編を6作品しか作っていないとはいえ、ヤスミン監督がマレーシア社会に与えた影響は無視できない。
「Hot」の128号(8月1日号)。「Malaysia's Favourite Celebrity Magazine」と銘打った雑誌で、おそらく隔週刊。短い記事だが、「「悲しい」という言葉では言い表せないほどの損失だが、ヤスミン監督のメッセージを生かし続けるのは作品を観た私たちだ」とまとめている。
とりあえずこの程度だが、これからしばらくするとたくさん出てくるのではないかと思う。


昨日も少し書いたように、ヤスミン監督の肖像を描いた壁画があるというので見に行ってみた。セントラル・マーケットのそばの川岸で、ちょうどLRTの駅から川の向こうに見える。クアラルンプール観光の新しい名所の1つになった。