シンガポールで買った本

数時間の滞在でシンガポールで買った本。


『新世紀全球華語詞典』(New Century Global Chinese Dictionary)(2010、北京商務印書館)
中国語で中国語を引く辞書だけれど、特徴はそれぞれの語義に「使用地区」の項目があり、「大陸」「台湾」「港澳」「新馬泰」などと書かれている。まだ網羅的ではないようで、マレーシアやシンガポールでよく使われるマレー語起源の単語をいくつか探してみたけれどほとんど載っていない。マレーシア・シンガポールだけで使われている単語を探して見たけれど、出てくるのは社会制度ばかり。もうちょっと単語が増えていくことに期待。
変わったところでは「援交」という単語が「台湾」で使われていて、「起源は日本語」だとか。


雑誌「Selebriti」
タイトルは「セレブリティ」のマレー語。表紙はニン・バイズーラ。ヤスミンの『ムアラフ』でオクトパス・ヘアーのお母さん役だった。
マレーシア・シンガポールを中心としたマレー芸能界の情報誌らしい。最近の動向と別に特集記事は2つ。P.ラムリーとヤスミン・アフマド。ヤスミンはもはやP.ラムリーと並ぶ存在になったか。しかも2人とも血統上は狭い意味での「マレー人」以外の系譜も持っていたりする。
ヤスミン特集で紹介されていたのはヤスミン展(http://www.inherownwords.com.au/)について。ヤスミンの言葉を素敵なポスターにして巡回展示したらしい。
「Selebriti」のウェブサイトはwww.selebriti.sg。


シンガポールで買ったわけではないが、帰国すると『BRUTUS』で映画監督論特集が組まれていた。マレーシアからはタン・チュイムイが紹介されていた。写真が小さすぎてよくわからないけれど、短髪なのでタン・チュイムイなのだろう。
タン・チュイムイと言えば、マレーシア映画文化研究会のマレーシア映画ブックレットがやっと刊行できた。『レインドッグ』『タレンタイム』に続く3冊目はタン・チュイムイの『愛は一切に勝つ』『夏のない年』の合本。
http://malaysia.movie.coocan.jp/
今回も限定100部。どこかで見かけたらぜひ読んでみてください。タン・チュイムイ監督とマレーシア映画の今、そしてこれからがわかります。