Windows7のメール管理

パソコンを買い替えてウィンドウズ7にしたところ、Outlookが使えず、はじめにWindows Live、そしてThunderbird、最後にBecky!へとメールおよび設定を移して1週間近くかかって大変な思いをしたという話。
仕事が山を越えてほっとしていたところ、しばらく前から調子が悪くて騙し騙し使っていたノートパソコンがついに使用に耐えなくなり、この機会に買い替えることにした。機種などは決めていたので特に疑問点はなかったけれど、せっかく店頭でいろいろ説明してくれるのでいくつか質問してみた。以前パソコン買い替えでOSが変わって慣れるのに苦労した覚えがあるので、今回はウィンドウズ7にバージョンアップすることになるけれど、アイコンの配置が変わっていてワードの文書の印刷などで途方にくれたりしないでしょうねと尋ねてみると、意味が通じなかったようで「印刷の不具合の報告は聞いておりません」だって。そういう話じゃないんだけどなあ、この人はどうやって印刷するかわからなくて戸惑ったりしたことないのかなあ、と思ったが、この店員は比較的若いのでまだOSのバージョンアップによる操作の戸惑いは経験していないのかもしれないと後になって思った。
それはともかく、今回のバージョンアップでとにかく苦労したのはメールの移転。Windows7ではこれまで愛用していたOutlookが使えないそうで、Windows Liveというのが推奨されていた。使い慣れたOutlookを手放すのは残念だったが、変化に少しずつ慣れておかないと後で追いつけなくなっても困るかなと思い、Liveへの乗り換えの覚悟を決めた。メールとアカウントと振り分けルールをエクスポート&インポートするわけだが、私は過去のメールをあまり捨てないのでメールはどんどんたまっていくし、それを分類するためのフォルダもたくさん作るので、メールもフォルダも振り分けルールも多い。引越し元のパソコンが不調なので騙し騙しデータをエクスポートしたところ、十数時間かかった。ふだん作業中に「終了終了まであと何分」というウィンドウが出てくるけれど、「作業終了まであと1日」と出てきたときには驚いた。
ともかく時間をかけて新しいパソコンのWindows Liveにデータを移したのだけれど、使ってみてどうも相性が悪い。私のメールの使い方は、差出人などによってメールを分類して、未処理のものは未読にしておくというもの。だから、受信メールを自動で振り分けた上で、どのフォルダに新着と未読のメールがあるかを一目で示してくれないと困る。フォルダ数が多いので階層構造にしているため、下位の階層のフォルダに未読メールがある場合でもわかるようにしてほしい。ところが、メール管理ソフトによっては、フォルダを細かく分けるのではなく、おおまかにいくつかに分けておいて、読んでいらなくなったメールはすぐ削除していくか、必要なメールは検索して見つけるという発想に対応しているようなものがあって、どうも相性が悪い。
Thunderbirdが良いと聞いたので再度引越し。また1日かけてOutlookからデータを移す気にはなれなかったのでWindows Liveからのデータ引越し。フォルダとメールは移せるけれど、メールの自動振り分けは手動で設定しなければならない。ところがようやく設定を終えたところ、Thunderbirdもどうも使い勝手が悪い。これに慣れるように自分を変えるか、それとも別のメール管理ソフトを探すか。次の候補はBecky!。フォルダ管理やメール振り分けなどのシステムは相性が良いようだが、ThunderbirdからBecky!への引っ越し作業がよくわからない。複数のフォルダにあるメールを一括で移す方法がわからず、フォルダごとに作業しなければならないらしい。ネット上では「たいしたフォルダ数でもなかったので」と1つ1つ作業したらしい体験談を見つけたが、私は職場を移ったり関心が増えたりするたびにフォルダが増えており、今は700ある。それを1つずつ移すのは気が遠くなる作業で、よっぽど途中であきらめようかと思ったが、メール管理ソフトと相性が悪いと毎日メールを読むたびにいやな気になるだろうと思い、丸2日かけてデータを移した。メールの自動振り分けも手動で設定しなければならなかったので今回二度目の作業となったが、Becky!は設定支援がすぐれているので作業の手間は覚悟したほどかからず、しかも受信メールだけでなく送信メールも振り分けてくれるので使い勝手はよくなった。
ほぼ1週間かけてメールの引越しと設定を行い、ようやく日常生活に復帰した。今回のパソコン切り替えはたまたま仕事の谷間にあたって助かったけれど、次回のメール引越しではさらに移すデータの量が増えているだろうから、それまでに過去のメールの管理方法を抜本的に変えなければならなくなるだろう。