Mosh!

ジョグジャカルタでよく知られた本屋のSosial Agencyへ。本がたくさん揃っていることと安売りしていることで有名な書店。
Kompleks Taman Pintar 3
Jl. Gejayan 43
Jl. Prof, Dr. Ir. Herman Yohanes 1170
Jl. Laksda Adisucipto 22
Jl. Kaliurang Km.8.5 23
など何軒もあるらしい。


興味深い本がたくさんあったけれど、時間がないのでざっと見てまわるだけ。
雑誌で目に留まったのは『Mosh!』の第10号。表紙には「cinta sesama jenis」とある。「同種どうしの愛」ということなので同性愛ということか。記事のほぼ半分がゲイ/レズビアンに関するものだった。インドネシアでは珍しい・・・のかな?


映画紹介では『Arisan』『Detik Terakhir』『Berbagi Suami』などの国内映画が取り上げられていた。『Berbagi Suami』はアチェ津波被災を織り込んで相互に重なりを持つ3つの「夫婦」のストーリーから成る物語で、一般には一夫多妻をテーマとした映画として語られることが多い(そのため『アヤアヤ・チンタ』との比較で最近またよく話題に上るようになった)のだけれど、同性間の愛情の物語でもある。
このほかの記事は、語源にさかのぼってgayが持ちうるポジティブな意味を紹介しているものや、同性愛をカミングアウトした欧米の著名人を紹介したものなど、インドネシア国内の事情よりも海外の事情を素材にした記事が多いという印象を受けた。とはいえ、同性愛について正面から取り組んだ雑誌としてとても興味深いことには違いない。


そんななかで目を引いたのは、queercurious.infoというウェブサイトを通じてインドネシア語でゲイに関連する情報やメッセージを発信しているBramのインタビュー記事。ジャカルタ、チアンジュール、バンドン、スマランなどでのゲイ・コミュニティの比較などが紹介されている。スマランではゲイ文化が発展しているのか、『Macho Man Ngomong Cong』という本の出版記念会も行われたとか。


同性愛の記事が多いのはこの号だけなのか、それともこの雑誌全体の方向なのかはよくわからない。たぶんこの号だけのような気がするけれど、いずれにしろこの雑誌のこれまでの号にはどんな記事が載っていたかが気になる。編集部はスマランにあるそうだけれど、南ジャカルタにも支部があるらしい。