ジャカルタのマレーシア料理

ロティチャナイとテータレ

今日もジャカルタは昼過ぎから大雨になったけれど、月末でいろいろしなければならない用事があって外出。


以前バタック雑誌Etnikの編集部を訪ねたとき、そのそばにHouse of Ipohという看板を掲げる店があったので寄ってみた。
一軒家を改装したレストランで、内装には竹や壷を使って静かでゆったりした雰囲気の店になっている。メニューには海南チキンライスなどなどマレーシア料理が一通り揃っている。全部試したわけではないけれど、いくつか食べてみたらどれもとてもよい味を出していた。
どちらかというとチャイニーズ系の料理が多いような気がしたけれど、マレー料理やインド料理も入っている。マレーシアだと1つの店で中華とマレーとインドの料理を全部出すということにはなかなかならないだろうけれど、マレーシアの外に出ると「マレーシア」という枠組でのまとまりが意味を持つこともあるんだなあと思った。あるいは、イポーというのがそういう力を持ったところなのかもしれない。
奇岩、ツバメ、映画――マレーシアの観光新名所イポー - ジャカルタ深読み日記
House of Ipohのオーナーはマレーシア人ではなくインドネシア人で、バティック業界のビジネスマンらしい。マレーシアによく行っているのでイポー料理の店を出すことにしたとのこと。どんな人か会って話を聞いてみたい。


House of Ipohはプラザ・スナヤンにも店を出しているらしい。今日も行く用事があったので探してみると、3階のフードコートに出ていた。食べなかったので味はわからないけれど、雰囲気が一軒家と比べようがないのはしょうがない。
ついでにプラザ・スナヤンを歩いていると、地下の食べ物フロアにLittle Penangという店があった。店頭でロティ・チャナイをまわしている。
アサムラクサもクエティアオもあるけれど、ロティチャナイがすごいことになっている。スリカヤ添えロティチャナイだとかストロベリーかけロティチャナイだとかコンデンスミルクかけロティチャナイなんていうのがある。
確かにロティというぐらいだからパンの一種で、だとすればスリカヤで食べたりストロベリーをかけたりするのもありなんだろうけれど、ロティチャナイといえばカレーというイメージがあるので、スイーツ系のロティチャナイが頭の中で像を結ばない。
おとなしく普通のチキンカレーつきロティチャナイとテータレを頼んだ。ロティチャナイはソフトとクリスピーから選べるので、ここは無難にソフトにした。
ロティチャナイといえば店頭でのロティをぐるぐるまわし。この店でもちゃんとまわしていた。テータレも店頭でティーをひっぱってくれていたのかは確認できなかった。
さて、ロティチャナイが出てきてさらにびっくり。味はマレーシアで食べるロティチャナイと同じ。カレーもチキンも同じ。何が違うかというと、ロティを広げたあとでぐるぐる巻きにしないで焼いていること。広げたまま焼いて、それをお皿に入る大きさに折りたたんで出している。私が知っているロティチャナイは、広げたロティをくるくるっと渦巻き状に畳んでから焼いて、さらに両手で挟むようにして叩くんだけれど、そうしていないのでちょっと硬めがテーブルナプキンが折りたたまれてお皿に載っている感じ。ちょっとおもしろい。
マレーシア語のメニューをインドネシア語でどう書き換えているかなど興味は尽きない。マレーシア・マニアはぜひリトル・ぺナンへどうぞ。