チョンカ(congkak)の遊び方

遊び方を文字だけで説明するのは面倒だと書いたけれど、どうしても知りたいというリクエストがけっこうあったので、文字での説明に挑戦。わかりにくかったらもうしわけない。


まずはボード。ジャンク船を模しているためにジャンクがなまってチョンカになったという説があるらしい。
木製で、両端に大きな穴が1つずつあって、そのあいだに奇数個の小さな穴が2列並んでいる。
【奇数個の穴は、ボードによって5個ずつだったり7個ずつだったり9個ずつだったりする。この数にあわせてそれぞれの穴に最初に入れる種の数が決まる。これについては後述。】


遊ぶのは2人。向き合って座り、2人のあいだにボードを横に置く。
ボードには、左右に大きな穴が1つずつあり、そのあいだに奇数個の穴が手前側と相手側に1列ずつある。
小さな穴は手前側の1列分が、大きな穴は向かって左側のものが自分の領域。(したがって向かって右側の大きな穴は相手側の領域になる。)
左右の大きな穴がそれぞれの母屋。相手の母屋には立ち寄れない。
間の2列の小さな穴は、通りを挟んだ田んぼ。自分の陣地でも相手の陣地でも立ち寄ることができる。
【大小の穴をそれぞれ何に見立てるかいろいろなバージョンがあるのだけれど、以下では「母屋」と「田」で説明する。その中に入れるものは、貝でも石でも玉でもいいけれど、ここでは種とする。ただし、ゲームが進むにつれて種が苗になり、そして収穫されて種として蓄えられるというイメージで理解いただきたい。】


はじめに種をすべての田に均等に配り、一定のルールに従って種を移していって母屋の種をふやし、全部移し終わったところで母屋にある種の数が多い方が勝ち。
はじめに配る種の数は田の数にあわせる、田が5面×2列なら5粒ずつ、7面×2列なら7粒ずつ、9面×2列なら9粒ずつ。ゲーム開始時点でそれぞれの母屋に種はない。


先攻と後攻を決める。
プレーヤーは、自分の番になったとき、自分の陣地側で種が入っている田から1つ選ぶ。【ゲーム開始時点では自分の陣地側のどの田でも選べることになる。ゲームが進むと種がなくなる田が出てくるので選択の幅が狭まっていく。】
選んだ田の種を全部掴んで、その隣の田から、時計まわりに種を1粒ずつ配っていく。【ゲーム上の理解としては、種から苗が育っていくのでそれを別の田に植え替えていく。】
そのときに、(1)自分の母屋にも必ず立ち寄って1粒配る【ゲーム上の理解では収穫したということ】。(2)自分の陣地と相手の陣地の両方の田をまわる。(3)相手の母屋には立ち寄らない。
つまり、自分の陣地のある田から開始して、左隣から左方向に進み、自分の母屋に寄って、道をはさんで相手の田を向かって左から右にまわっていき、右端に行ったら(相手の母屋には立ち寄らず)自分の陣地の右端の田に戻り、そこから自分の陣地の田を右から左にまわっていく。
掴んだ種を1粒ずつ配っていって最後の1粒を配り終わったとき、配り終わった先がどこで、(田の場合に)そこに種があるかないかで次の手順が変わる。
(A)自分の母屋でちょうど配り終わったら、もう一度同じプレイヤーが手番を繰り返す。(自分の陣地のなかから種がある田を選んで、その田から種を配っていく。)
(B)自分の陣地か相手の陣地の田で配り終わり、その田にすでに種がいくつか入っていた場合、自分が最後に配った1粒とあわせてその田にある種を全部掴み、隣の田から時計まわりに種を1粒ずつ配っていく。これを何度でも続ける。
(C)自分の陣地の田で配り終わり、その田に種がなかった場合、自分の手番は終わり。その田に配った最後の1粒と、その田と道を挟んだ向かいにある相手の田にある種を全部取って自分の母屋に入れる。【相手の田の稲を刈り取ってもらってしまう。】
(D)相手の陣地の田で配り終わり、その田に種がなかった場合、自分の手番は終わり。最後に相手側の田に入った種はそのまま。
【序盤の手筋はいくつかのパターンがある。先攻が自分の陣地の一番右の田から始めた場合、1回目の動きで(A)になる。また、先攻が自分の陣地の一番右以外の田から始めた場合、(B)が1回あったあとで(C)になる。これに対して後攻は、先攻に種を全部持っていかれた田の2つ右の田からはじめると相手の田からたくさん刈り取りすることができる。などなど。ほかにもいくつかあるけれど細かくなるのでここではこれだけ。】
自分の手番になって、自分の陣地に種がある田がなかったら、手番をパスする。パスの回数に制限はない。
両方の陣地のすべての田に種がなくなったらゲーム終了。それぞれの母屋の種を数えて、多い方が勝ち。


ローカルルールのいくつか。
同時進行。一方の手番がずっと続き、そのあいだに相手側はすることがない(先読みするにしても種の数がどんどん変わっていくので読みようがない)ため、2人で遊んでいても一方は必ず暇になる。だから、最初から同時進行で配りあうという遊び方もある。配るスピードによって最後に配った先の田に種があるかないかが変わってきて、その後のゲーム展開も違ってくるはずだけれど、あまり気にしない。
先読み。種の数を数えて先読みしていいかどうか。紙と鉛筆をもっていくらでも長考してもいいという考え方から、自分の番になったら何も考えずにぱっと田を選んでそこから始めるという考え方まである。通常は、相手の手番が終わってから数秒以内に自分の手番を始めるということになるんだろうと思う。
ハンディ戦。前回の対戦成績をもとにハンディキャップをつけて対戦する。2回戦以降は、はじめに種をすべての田に均等に配るのではなく、自分が前回とった種をそのまま自分の陣地の田に配る。前回勝った方は種が多いので、余った種ははじめから母屋に貯めておく。前回負けた方は種が足りないので、自分の陣地の右端の田から埋めていく。1粒も種をまけなかった田はふさいで、その回は使わない。


わかりにくいという人は絵入りの以下のページを。
http://ameblo.jp/kokugoowata/day-20080610.html