西スマトラ沖地震

8月16日にスマトラ沖で大きな地震が発生した。スマトラ島と言っても大きく、州で言うと西スマトラに当たる。西スマトラの州都はパダン。ということで今回の地震ではパダンの被害状況が中心に報道されている。
ただし、報道を読むとわかる通り、震源スマトラ沖の何もない海ではなく、スマトラ沖のメンタワイ諸島(ムンタワイ諸島とも)のシベルト島(Siberut)付近。震源が島の陸地かその付近の海底なのかは情報が複数あるけれど、どちらにしてもメンタワイ諸島は震源のすぐ近くということになる。そこからフェリーで7時間離れたスマトラ本島のパダンでもかなりの被害が出ているというが、メンタワイ諸島でどの程度の被害があるのかが出てこない。
メンタワイ諸島は西スマトラ州の一部だが、住民の多くはメンタワイ人で、西スマトラ州の多数派であるイスラム教徒のミナンカバウ人とは民族が異なる。かつてはスマトラ本島の県の一部だったが、1999年にメンタワイ諸島県に昇格した。ただし、これまでメンタワイ諸島を管轄していた本島の県がメンタワイ諸島を管轄しなくなったため、本島ではメンタワイ諸島の情報を取りにくくなったという話もある。


以下、数年前の情報だけれどメンタワイ諸島について。
シベルト島はメンタワイ諸島の中で最大の島で、面積は4090平方km。住民の多数派はメンタワイ人(約2万5000人)、その他にミナンカバウ人、ジャワ人、バタック人なども。
年間の降雨日は約250日で、その期間は丘を超える道路がぬかるんで使えなくなる。町では学校や医療施設などが比較的整っているが、内陸部にはこれらの施設が十分ではなく、例えば医者は町からスピードボートで4時間かけて月に2回往診している。


メンタワイ諸島県に関するニュース(インドネシア語
http://www.puailiggoubat.com/
本社はパダンにあり、電話などで被災地と連絡をとっている。地震後の様子がいくつか報じられている。
8月17日の昼過ぎまでに配信されたニュースでは、島に被害は出ているものの、比較的軽い被害で済んでいる様子。8月18日にはニュースの配信がなかった。